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寒冷地でよく起こる凍害とは!?その原因と対処法

2021.10.13

北海道や東北地方などの寒冷地では、住まいの外壁がひび割れしたり塗膜が剥がれ落ちたりする「凍害」にお悩みの方が多いのではないでしょうか。
凍害を放置しておくと外壁材だけにとどまらず、下地材や建物の構造材などの木材まで腐食してしまう恐れがあります。
そこで本記事では、凍害のメカニズムとその対処法についてご紹介したいと思います。

凍害とは? 凍害が発生しやすい地域と箇所

「凍害」とは、主に寒冷地においてコンクリート内部の水分が凍結することで生じる悪影響のことをいいます。
コンクリートの空隙を通じて内部に侵入した水分は、凍結する際に約9パーセントの体積の膨張を起こすと言われており、これによってコンクリートにひび割れや剥離が発生します。
住宅においては、窯業系サイディング(セメントに繊維質を混ぜ、板状に形成した外壁材)と呼ばれるごく一般的に使用されている外壁材に発生しやすい障害の一つです。
凍害は北海道や東北地方などの平均温度が-3~0℃の地域で発生率が高くなりますが、寒くない地域であっても発生することがあります。
特に建物の北側などのあまり日があたらない箇所には注意が必要です。

窯業系サイディングは、新築当時は塗膜でしっかりと保護されていますが、経年劣化が進行すると次第に塗膜による防水機能が失われ、原料となっているセメントが湿気や水分を吸収しやすくなってしまいます。
そして侵入した水分が凍結・融解を繰り返すことで、凍害が発生します。
また凍害が発生しても、サイディングメーカーからの保証が受けられることはほとんどありません。
凍害によるひび割れなどの不具合は、経年劣化と判断されて保証の対象外になってしまうためです。


凍害が発生しやすい箇所はコンクリートや窯業系サイディングなどの外壁表面の他に、建物の角や屋根(瓦、スレート、漆喰)、アルミサッシまわり、サイディングボードの目地周辺、浴室・台所・洗面所などの水回りが良く知られています。

凍害が起こるメカニズム

凍害が発生する原因は、前述した様にコンクリート内部や窯業系サイディング内部の水分の凍結ですが、そのメカニズムは下記の様になります。

・外壁表面の塗膜が経年劣化して保護機能を失う

・外壁表面の隙間から外壁内部へ水分(雨水、湿気等)が侵入する様になる

・内部に侵入した水分が凍結・融解を繰り返すことで外壁材がダメージを受ける

・水分が凍結する際の体積膨張により、外壁面にひび割れが発生する

・ひび割れが生じた部分はさらに水分が侵入しやすくなり、ひび割れが拡大する

この様にして、外壁材の内部に侵入した水分が凍結・膨張・融解を長期的に繰り返しながら徐々に劣化が進行していきます。
したがって寒冷地に建つ外壁がコンクリートや窯業系サイディングボードで建てられた家は、塗膜が劣化すると凍害が発生するリスクが高いといえます。

凍害の対処法

凍害を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか、また万が一凍害被害にあってしまった場合には、どの様な補修を行えば良いのでしょうか。
この章では、凍害を発生させないための対策と凍害が発生してしまった場合の補修方法をご紹介します。

・凍害を発生させないための対策
外壁に生じる凍害の発生原因は主に塗膜の経年劣化です。
塗膜が劣化して塗料の保護機能(防水機能)が失われることによって凍害が発生します。
したがって、塗膜の防水機能が失われる前に外壁の塗り替えを行うことが最も有効な対策といえます。
そのためには、定期的にコンクリート外壁や窯業系サイディング外壁の点検を行うことが不可欠です。
特に凍害が発生しやすい地域に住んでいる方は、新築後7~8年が経過したら建築の専門家に点検してもらうことをお奨めします。
そして万一凍害の発生が見つかった場合には、早急に補修工事を行うことが大切です。
そのまま放置しておけば建物内部にまで被害が拡大し、サイディングの張り替えや構造躯体の補修などの大規模な修繕が必要になってしまう恐れがあります。
また凍害防止のためには、あらかじめ凍害に強い金属サイディングに全面リフォームするという選択肢があります。
現在の住まいが窯業系サイディングの直貼り工法だった場合には、通気工法にリフォームするのも良いでしょう。
同じ窯業系サイディングであっても、凍害に強いニチハ「オフセットサイディング」という商品もあります。
費用がかかってしまいますが、根本的な対策として有効です。

・凍害が発生した場合の補修方法
凍害が発生して外壁に損傷が見られる場合には、損傷の程度によって補修方法が変わります。
外壁が窯業系サイディングの場合には、傷んだサイディングボードを取り外して内部に損傷がないかどうかを確認します。
損傷がなければ新しいものへ張り替えますが、損傷が見られる場合には損傷部分の修繕工事を必ず行っておくことが大切です。
また、同時に劣化したシーリングの補修を行っておけばさらに安心です。
塗装が剥がれている場合には再塗装を行いますが、この場合にも構造躯体に損傷がないことをきちんと確認しておくことが大切です。
小さなひび割れなどは凍害の初期に発生するものなので、それほど目立つものではない場合にはシーリングやパテで補修を行いますが、あくまでも応急処置として考えておくことが大切です。
いずれの場合であってもすでに凍害が発生していることには変わりがないので、できるだけ早い段階で外壁の塗り替え工事を行っておくことをお奨めします。

尚、台風などの自然災害が原因で住宅が被害を受けた場合には、補修費用を火災保険でまかなうことができます。
台風や竜巻による風害や、豪雨による雨漏り、雪災、落雷、洪水、土砂崩れによる被害などです。
凍害も自然災害のひとつといえますが、火災保険が適用できるかどうかは保険会社や加入している火災保険の種類によって異なる様です。
まずは自分が加入している火災保険が凍害に適用できるかどうかを保険証書や契約書などで確認してみましょう。

まとめ

凍害は寒冷地で発生することが多い症状ですが、それ以外の地域であっても発生することがあります。
凍害による被害を避けるためには、定期的な点検とこまめな修繕が不可欠になります。
そして点検で何かの不具合に気付いた時には決してそのまま放置するのではなく、早めに対策を施すことで建物を長持ちさせ、結果的に修繕費用を節約することに繋がります。
本記事の内容を参考にして凍害を発生させない様に、また万一凍害が発生してしまった場合には適切な対応を行う様にしてください。


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